スタートアップのピッチデックテンプレート:必須スライド一覧

クイックアンサー

実践的なピッチデックテンプレートは、表紙から資金調達の金額(アスク)まで13枚のスライドで構成されます。ただし、テンプレート通りに埋めるだけでは強いデックにはなりません。以下では13枚の一覧に加えて、実例デックから抜粋した5枚のサンプルスライド(表紙・課題・トラクション・GTM・競合)を掲載し、それぞれがなぜ機能するのかを解説します。

「完璧な」ピッチデックのフォーマットはひとつではありません。しかし、ほとんどの投資家向けデックは、同じ一連の問いに答える必要があります。

このテンプレートは、その問いに沿った13枚の構成です。まずは一覧で全体像をつかみ、そのあとで実際のスライド例を見ながら、なぜそれぞれが機能するのかを確認しましょう。

ピッチデックに必須の13枚

  1. 表紙・会社の存在意義 — この会社は何をしているのか?
  2. 課題 — どんな痛みを伴う課題が存在し、誰がそれを抱えているのか?
  3. ソリューション — あなたのソリューションが存在することで、何が変わるのか?
  4. プロダクト — 実際に何を作ったのか?
  5. なぜ今なのか — なぜこの機会は、5年前でも5年後でもなく今存在するのか?
  6. 市場機会 — うまくいけば、これはどれだけ大きくなり得るのか?
  7. ビジネスモデル — これはどうやってビジネスになるのか?
  8. トラクション・検証 — 現実があなたの仮説に賛同しつつあるという根拠は何か?
  9. Go-to-Market — 実際にどうやって顧客を獲得するのか?
  10. 競合 — すでにどんな代替手段があり、なぜ顧客はあなたを選ぶのか?
  11. チーム — なぜあなたたちが、この会社を作るのにふさわしい人たちなのか?
  12. 財務 — あなたの仮定が正しければ、この事業の経済性はどう見えるのか?
  13. 資金調達の金額(アスク) — いくら調達するのか、そしてその資金は何を実現するのか?

すべてを個別のスライドにする必要はありません。それぞれのスライドが投資家に何を答えるべきかは、記事末尾の関連ガイドでさらに詳しく解説しています。

実例で見る:5枚のサンプルスライド

テンプレートを埋めるだけでは、強いデックにはなりません。以下は、架空のスタートアップ「Velocify」(郊外エリア向けの自律走行ドローン配送)を例にした、実際のデックからのサンプルスライド5枚です。それぞれのスライドがなぜ機能するのかを、投資家の目線で解説します。

1 表紙・会社の存在意義

サンプルピッチデックの表紙スライド(Velocify)

表紙スライドの仕事はただひとつ——会社が何をしているかを、最初の数秒で伝えることです。この例では、社名・一文でのポジショニング・3つの成果ワード(速い緊急配送・低い運用コスト・良いアクセス)だけで構成されています。抽象的なスローガンより先に、投資家の頭の中に明確なカテゴリーを作りましょう。

2 課題

サンプルピッチデックの課題スライド(Velocify)

良い課題スライドは、誰が・何が・なぜ既存の方法では不十分なのかを明確にします。このスライドは「地域の薬局」という具体的な顧客と「12〜24時間」という具体的な待ち時間を示し、既存の配送ネットワークが緊急配送向けに設計されていない理由を、3つの補足カードで裏づけています。

8 トラクション・検証

サンプルピッチデックのトラクションスライド(Velocify)

トラクションスライドの目的は、ウェブサイトの訪問者数のような活動量ではなく、現実があなたの仮説を裏づけ始めているという根拠を示すことです。パイロット完了数・有料顧客数・ARR・継続率という4つの指標と、右肩上がりのMRRグラフが、需要が再現可能になりつつあることを示しています。

9 Go-to-Market

サンプルピッチデックのGo-to-Marketスライド(Velocify)

弱いGTMスライドは、チャネルを羅列するだけになりがちです。このスライドは最初のICP(理想的な顧客像)を具体的に定義してなぜその顧客なのかを説明したうえで、実際の獲得プロセス(創業者主導のアウトバウンド→パイロット→年間契約→拡張)と、そこに至るまでの実績(ターゲット220社→商談31件→パイロット14件)を示しています。

10 競合

サンプルピッチデックの競合スライド(Velocify)

「競合はいません」と言っても、スタートアップが強く見えることはほとんどありません。このスライドは自社ドライバーや定期便キャリアといった現実的な代替手段を認めたうえで、顧客が実際に重視する2つの軸(緊急性と運用コスト)でポジショニングを示し、なぜ顧客が乗り換えるのかを一言で説明しています。

このテンプレートの使い方

  • まず13枚の一覧をコピーし、自社の会社に合わせてタイトルだけ埋めていく。
  • 該当しないスライドは削除し、複雑な事業には必要なスライドを追加する。
  • 各スライドで、主張だけでなく根拠(数字・具体例)を示す。
  • 説明ではなく、可能な限り見せる(スクリーンショット・図・グラフ)。
  • 自分がその場にいなくても、デックだけで意味が通るかを、身近な人に読んでもらって確認する。

スライドの構成順や、それぞれのスライドで何を書くべきかをさらに詳しく知りたい場合は、下記の関連ガイドもあわせてご覧ください。

テンプレートをダウンロード

このページで紹介した13枚の構成を、そのままPowerPointファイルとしてダウンロードできます。各スライドには、タイトルと「そこに書くべき内容」だけが入っています——中身は空なので、自社の会社に合わせて書き換えてください。

ピッチデックテンプレート(PowerPoint・表紙+13枚)

各スライドにタイトルと投資家の問いだけが入った、書き込み用の空テンプレートです。

PPTXをダウンロード

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